お坊さんはお肉やお魚を食べないわけではない?精進料理の謎
精進料理はお坊さんが食べるものとして知られていますが、仏教を開いたお釈迦様は、お肉や魚を全く食べないという考えではありませんでした。
ここでは精進料理についてご紹介していきたいと思います✨
精進料理はお坊さんが食べる料理
精進料理は、生き物を殺さない、煩悩をなくす、といったことが目的の仏教のお料理です。
最近では精進料理をダイエット目的や、観光客あてに提供する精進料理レストランなどがあります。(稀に魚の出汁を使用している精進料理レストランがあったりもします)
精進料理で避ける食材は、動物性の食材と、五葷(ごくん)と呼ばれる、ニンニクやネギ、ニラなどの香りが強い食材です。
五葷は地域によって違いがあり、これは香りが強い食材によって精がつき、命を奪う行為につながると考えられたためです。
でも、釈迦が生まれたインドでは香辛料がよく使われます。不思議ですね。
精進料理そのものが国によっても大きな違いがあり、調べてみるとけっこう面白いです。
お釈迦様は動物性の食材を避けていなかった
仏教を開いたのは、ご存知の通りお釈迦様です。お釈迦様はもともと動物性の食材を避けていませんでした。
お釈迦様は悟りを開くために厳しい「行」を行っていましたが、あまりにも厳しい行を数年間行っていたため、骨と皮だけになり、ついには倒れてしまいます。
そんな時にある女性からお粥をもらい、体力を回復させて、のちに悟りを開くことになります。
そこでお釈迦様は気付きます。
何事もバランスが重要である
お金や権力を持つような名誉に溢れた生活や、それとは逆の、辛い断食や苦行を否定し、中道こそが正しいと説いた。
誰かにいただいたものは選り好みせずに、自然な流れで食べる。よって、お釈迦様は厳密なヴィーガンではなく、中道を守るために、お肉や魚も食べました。
やむを得ず戒律を変える必要があった
お釈迦様はインド生まれです。インドの僧侶は1日2食という生活をしていました。
また、托鉢(たくはつ)と言って、お経を唱えて金銭をもらうという習慣があったのですが、これが中国に伝わった時に、うまく機能しませんでした。
なぜなら、中国はインドよりも寒く、1日3食でなければ体力が続かない、托鉢という習慣がもともとないため、受け入れられなかった。
そこで戒律を変える必要があったのですが、戒律を簡単に変更してしまうと、解釈の誤りなどにより、仏教を利用して人々を支配しようと考える人が現れる可能性がある。
そのため、元々の戒律とは別に、厳しい食事制限を設け、ヴィーガンやベジタリアンという解釈ができた。
歴史上の変化なので、これが正解、これが正しいということではありませんが、もともと仏教はお肉や魚を全く食べない宗教ではなかったんですね✨
関連記事:悟りを開いた先にはなにがある?あなただけの真実がある✨
日本には仏教伝来前から生き物を食べない風習があった
日本は1200年ほど、生き物を食べることを禁止していた国です。
これは神道の影響で、上流階級ほどこのような生活をしていました。
日本の精進料理は神道とも合わさり、独特の発展を遂げました。
これはのちに「和食」と呼ばれるようになる日本料理にも大きな影響を与えます。
他人をおもてなしし、感謝の気持ちを表現すること、見た目や繊細さも追求し、自然や四季の美しさも料理へと反映し、独自のしきたりも発達しました。
バランスは大切💖
現代の食生活は、栄養だけではなくいろんなもののバランスが整っていないことがよくあります。
お肉だけを食べて野菜を食べなかったり、糖質制限をしている人もいるかもしれません。
バランスが偏ると、最終的には崩れます。
最近お肉しか食べてないな、という人も、Vaveでは動物性のものを使用しないレシピをご紹介しています😉
試してみると、そこまで動物性のものに頼らなくても、美味しいものを作ることができると知ることができるかもしれません。
ぜひ試してみてくださいね。Vaveのレシピはこちら。
(画像は甘味を生かした上品だけどホッとする大根の煮物)