きつね?たぬき?油あげと神様の関係
油揚げは豆腐を揚げたものという認識の方も多いと思いますが、油あげはどういう経緯でできたのか?
実は厚揚げができたのには、とある理由があります。
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油あげはお坊さんが作った説
油揚げはお坊さんがお肉に似せて作ったというお話があります。お坊さんは「動物性食材や匂いの強い食材を食べない」というルールがあり、(現代でそれを実行しているかどうかは別)お肉の代用品として出来上がったという説です。
はじめはお肉の代用品だったものの、汁を吸いやすいという特徴があり、おいなりさんや、お味噌汁、袋煮などに利用されるようになりました。
お稲荷さんはなぜ油揚げが好きなの?
お稲荷さんは油揚げが好きということを聞いたことがある方も多いと思います。
もともとお稲荷さんにはネズミの天ぷらなどをお供えしていたようです。これはお稲荷さんが畑を荒らすネズミを退治するものとして狐を使いに出し、狐の好物がネズミだから、という理由のようです。
それが徐々に、「畑の肉」と呼ばれる大豆を使用して作られた油揚げを利用するようになり、さらに油揚げの中に入れた食べ物が「ネズミ」に似ているということから「お稲荷さん」と呼ばれるようになったという説もあります。
きつね と たぬき
そば・うどん屋さんに行ったときに、きつね・たぬきというメニューがありますね。皆さんは「きつね」といえばなんでしょうか?
私は東北出身ですが、東北では「きつね」といえば油揚げを指し、「きつねそば・きつねうどん」もしくは、天かすやかき揚げ(北海道)が乗った「たぬきそば・たぬきうどん」があります。
ところが、関西に来てびっくり。「たぬきそば」を注文したら、油揚げが乗ったそばが出てきました。
「あれ、これたぬきそば・・・?」と聞いたところ、「関西は“きつね“はうどん、“たぬき“は蕎麦やで!」と言われ、頭がこんがらがった記憶があります。
どうやら、「きつね」は油揚げがのったうどん、「たぬき」は油揚げがのった蕎麦を指すようです。天かすがのったものは「ハイカラ」と呼ばれています。
つまり、私は「“そばそば“(たぬきそば)ください」、と言っていたということですね笑
京都へ行くと「たぬき」は油揚げに “あん“ がかかった、あんかけになっているそうです。
地域でこんなに違いがあるとは!
油揚げと厚揚げの違いは?
油あげと厚揚げの違いは、豆腐の厚さの違いです。文字通り、厚揚げは豆腐の食感が残っていますのでボリュームがあります。
ちなみに厚揚げの豆腐は木綿です。
油あげを使うときは油抜きをしよう
油あげを使用するときは、油抜きをすると味が染み込みやすくなります。とはいえ、もともと油抜きは臭いを消すためでしたが、現代では必ず油抜きをする必要もありません。
油抜きは簡単油揚げの油抜きは簡単で、油揚げに熱湯をかけるだけでOKです。ざるなどに油あげを入れ、熱湯をかけましょう。
カットしてから油抜きをすると余分な水分が染み込み、味が落ちる可能性があります。
油あげは料理のアクセントになる!
油揚げは味が染み込むので料理のアクセントになります。煮物や味噌汁など、色々なものに使用できます。
油揚げを使用したレシピはこちら。
(画像は少しの量でも満腹感ダイエットにもいい香ばしい卯の花(おから))