グアナカステの繊細ながらも力強い自然のサイクル
地球には素晴らしい自然がたくさんありますが、今回はグアナカステ保全地域のお話をしたいと思います。グアナカステの自然のサイクルにとても感動しました。
グアナカステ保全地域
グアナカステは、自然保護の先進国とも言えるコスタリカ共和国の北西にあり、南は太平洋、北はカリブ海に面しています。グアナカステは、海も含めた約15万ha(香川県くらい)に33万種もの生き物が生息している保護地域です。
植物は7000種類、900種類にも及ぶ脊椎動物、40種以上のコウモリ、500種以上の鳥類、ワニ、カメ、その他絶滅危惧種が存在しています。
かつて、アメリカ大陸は南北に分かれていた
火山活動により南北をつなげる大陸ができ、北アメリカと南アメリカがつながりました。その真ん中に位置するのがグアナカステです。
大陸がつながったことにより、様々な生き物が行き来する交差点となり、様々な生き物が住んでいる地域。
大地は火山から生まれます。
ねずみ目の生き物、アグーチ
上記のように、様々な生き物が生息するグアナカステ保全地域。今回はその中でも、「アグーチ」という動物に迫りたいと思います。
アグーチとは、ねずみ目の生き物です。
主に果物や葉っぱ、根っこなどの植物を食べています。このアグーチの最大の特徴は、食べ物を穴に埋めて蓄えること。自分が埋めた場所をしっかり覚えていて、おなかがすいたら食料を掘り出して食べます。
もし、アグーチが死んでしまったら。
アグーチが植えた木の実から植物が生え、他の生き物や仲間が食べ、植物も生き物も豊かになる。
アグーチの行動を種子拡散に利用する植物
アグーチはブラジルナッツの果皮を歯を使って開けることができます。こんなことができるのは、わずかな種の生き物しかできないと考えられています。
ブラジルナッツは、アグーチが果皮を開け、果実を穴に埋めて蓄える行動を種子の拡散に利用しています。
自然のサイクルには計り知れない神秘がたくさんある🌏
33万種もの生き物がいるグアナカステの、たった一種類、アグーチに注目しただけでも、繊細ながら力強いサイクルが発生しています。
ということは、私たちが生活しているだけでも様々な新しいサイクルが発生している🌏
破壊と創造はいつもセット。そこにいいか悪いかの色付けをしているのは感情です。
地球にはサイクルを発生させる仕組みが存在していて、無理やりに現状を変えようとしなくても、ただ未来に向けて、愛情注ぐことを意識するだけで、それが自然な行動につながり、新しい、どの生物にとってもwin-winなサイクルができるのかもしれません。
地球を信頼する、自然を信頼する、生き物を信頼する、人間を信頼する。
息をするように自然なサイクルが、地球上にはあふれています。
※アイキャッチ画像はグアナカステとの関連はありません。