ゆば?湯波?湯葉?ゆばから膨らむ歴史の想像
ゆばは豆腐と一緒に中国から伝わりました。もともとはお寺で食べる精進料理の1つでした。
ゆばってどうやって食べたら美味しいの?
今日はゆばについてご紹介します。
関連記事:タンパク質は豚肉以上!?栄養豊富な豆腐の水切りや調理方法
湯波?湯葉?どっちの漢字が正しいの?
タイトルを見て、あれ湯葉じゃないの?と思った方もいると思います。実はゆばの漢字はどっちでもいいんです。
京都では湯葉、日光では湯波と書かれていることが多いようです。
なぜ「ゆば」と呼ばれるようになったの?
ゆばは、上(うは)から変化してゆばになったという説があります。そのほかに、黄身がかったシワのある肌が老婆の肌のように見えることから老婆(うば)→湯波と呼ばれるようになった、波のように見えるからなどと、いろいろな説があります。
参考サイト:ゆばふじ
でもなぜゆばには2種類の漢字があるんだろう?ここからは私の妄想ですが、中国語でゆばは2種類あり、生ゆばと乾燥ゆばで名前が違います。
生ゆば→豆腐皮
乾燥ゆば→腐竹
豆腐はそのまま日本語でも同じように呼ばれているのに対し、「ゆば」は名前が全く違います。この上記2つの中国語読みは、日本人にとって馴染みがない発音だったので、おそらく日本での読み方を考えたのではないかと思います。
そこで湯葉と湯波という当て字が発生して「湯波」の方が日光に持ち込まれたのかなぁと思います。もしくは「ひらがな」で持ち込まれて、漢字を当てたときに日光では「波」を当てたとか?
皆さんはどう思いますか?
京都の湯葉と日光の湯波は違いがある
京都の湯葉と日光の湯波には作り方に違いがあります。
日光の湯波
日光の湯波は、表面にできた湯波の中心から引き上げます。そのため湯波を折り畳むときは二重になって提供されます。
京都の湯葉
京都の湯葉は表面にできた湯葉の端から引き上げます。そのため湯葉は1枚で提供されます。
それぞれのすくい方に違いがあることで食感が違って感じます。
なぜゆばは京都と日光で有名?
元は中国の僧侶から伝わったとされるゆば。お寺の精進料理として食べるものだったので、京都の延暦寺に持ち込まれたことが始まりという説があります。
東照宮は延暦寺の管轄で、日光だけでなく日本各地にありました。おそらく、ゆばは日光だけでなく、日本各地の東照宮に伝えられたのだと思います。
日光の東照宮が有名なのは、徳川家康が祀られているからと言っても過言ではなく、それゆえに東照宮に来た人たちに精進料理である湯波を振る舞い、ゆば文化が残ったのでは?
京都は生ゆばがスタンダードなのに対し、日光のゆばは乾燥しています。延暦寺から東照宮に持ち込むときに、乾燥させたものが日光に入ったのでしょうね。(本当のところは分かりませんが)
ゆばの作り方
ゆばは沸騰しない程度に温めた鍋に豆乳を入れ、表面にできる膜をすくったものです。
つまり、ゆばは大豆と水だけでできています。
ゆばの栄養はとても豊富で、タンパク質、鉄、亜鉛など豆腐の数倍にもなり、栄養が豊富です。
タンパク質に至っては、タンパク質が豊富と言われている100gの豚肉14.2に対し、ゆば100gのタンパク質は21.8となっています。
ゆばってどうやって食べたら美味しい?
ゆばは香りにクセがないので、お刺身のように生で食べたり、おでんや煮物、揚げておせんべいのように食べたりもできます。
Vaveではゆばを使ったレシピをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
(画像はお好きなものを!味が染み込んだ昆布だしおでん)